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「チア☆ダン〜女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話〜」 2017年 製作国:日本 監督:河合勇人 出演:広瀬すず、中条あやみ、天海祐希

全米チアダンス選手権大会で優勝した女子高生たちの奇跡の実話を映画化。友永ひかりはサッカー部の孝介を応援したいがためにチアダンス部に入部する。しかし、彼女を待ち受けていたのは、顧問の鬼教師によるスパルタ指導だった。

アイドル映画。現実はすごい。日本のチームが全米制覇、それも5年連覇してしまうとは。

「小さいおうち」 2014 監督:山田洋次 

健史(妻夫木聡)は、親類のタキ(倍賞千恵子)が自叙伝を書いており、読むのを楽しみにしています。昭和11年、田舎から東京に出てきたタキ(黒木華)は、赤い三角屋根の小さくてモダンな屋敷を構える平井家のお手伝いさんとして働きます。そこには、主人である雅樹(片岡孝太郎)と美しい年下の妻・時子(松たか子)、二人の間に生まれた男の子が暮らしています。が、板倉(吉岡秀隆)という青年に時子が特別な思いを抱いていることを知り、タキは苦悩します。やがて、それは紛れもない不倫を確信るに到り、戦局は悪くなっていく中、板倉は出征することに。どうしても会いに行くと言う時子を止め、タキは時子の手紙を届けると言い出します。「会いに 来てください。」という文面でしたが、結局、板倉は来ませんでした。タキの遺品整理をする健史が見つけたのは開封されていないその手紙。あの時、タキは手紙を渡さなかったわけです。

現代、当時のことが、交錯します。話としては、小さなおうちの不倫話なのですが、タキはどうして手紙を届けなかったのか。奥様に道を踏み外してほしくなかったから、実はタキもまた板倉が好きだったから。タキはずっとこの罪を一身に背負い生きていったように描かれています。

「小さき声のカノン 選択する人々」 監督:鎌仲ひとみ 2014年/日本/119分 

東京電力福島原発事故から4年。事故による影響は安全である・危険であるといった議論からこぼれ落ちる声が存在している。それは不安な気持ちを抱えたお母さんたちの声だ。かつてチェルノブイリ原発事故を経験したベラルーシでは、子どもたちに何が起きたのか。お母さんたちはどうやって子どもを守ろうとしたのか?福島とチェルノブイリとの時間差は25年、今なおその影響が続いていることは、実は知られていない。日本のお母さんたちと同様、不安を抱いたお母さんたちが大きな声に流されることなく、直感にしたがって子どもたちを守る道を探し続けている。事故の衝撃に立ちすくみ、ただ困惑している時期は過ぎた。希望を具体的につくり出す新しいステージに今、私たちは立っている。迷いながらも日本のお母さんたちが自分たちの意志で動き始めた。そんなお母さんたちの小さな声が、国境を越えて響き始める。

「ちいさな、あかり」 2013

静岡県の小さな集落の日常に2人の若き映画作家が寄り添い、村おこしのきっかけにもなったドキュメンタリー。静岡県静岡市葵区の山間にある大沢は、全部で23家族、名字も3つしかない小さな集落。仕事や学校、病院、交通などで不便なこともたくさんあるが、人々は現状をありのままに受け入れ、家族やご近所と元気に暮らしている。そんな大沢に1986年生まれの2人の映画作家・大野隆介(監督・撮影)、稲葉雄介(助監督・撮影)が訪れ、現代社会における豊かさとは何かを求めて、集落の暮らしや人々を記録しはじめる。その撮影がきっかけとなり、無名だった大沢の魅力が伝わり、大沢で開かれるお茶のイベントには人口の4倍の人々が訪れるようになる。

「小さな巨人」 アメリカ 1970 Littre Big Man 監督:アーサー・ペン 主演:ダスティン・ホフマン

リトル・ビッグ・ホーンの大虐殺の唯一の生き残り、ジャック・クラブの数奇な半生を描く。幼い頃に両親を殺されたジャックは、インディアンに育てられた。彼は、身は小さいが勇気があり、他の仲間から"小さな巨人"と呼ばれるまでになった。やがて彼は、騎兵隊との戦闘で捕らえられ、その後は白人社会で生活するようになる。それは、インディアン撲滅に異常な執念を燃やす、カスター将軍を押さえるためであった……。白人とインディアンの二つの異なる世界でそれなりにうまくやってきた男の回想録を、D・ホフマンの熱演(特殊メイクによる老け役もこなす)を得て映像化したA・ペンの問題作。

「小さな中国のお針子」 2002 仏 原作は「バルザックと小さな中国のお針子」。映画では再教育青年の影響を受けて、自立をめざし故郷を捨て都会に飛び立つお針子。原作でもそうだったかな?原作を読み返してみます。

「小さな哲学者たち」 2010 Ce n'est qu'un debut= It's just beginning

ろうそくに火を灯すと、哲学の時間のはじまり。生、愛、死、友情、頭の良さ、リーダー、平等、肌の色とは、を園児たちに問いかける教師。(博愛はなしとあったような。)一生懸命頭を働かせ考えを巡らせる。いろいろな人種が混ざり合っている。子どもたちがかわいい。ふと、家庭の秘密みたいなことがぽろりと語られたりします。

幼稚園生たちが砂場で愛や死について考えることもありなのかな。ひとりの少女が語ったことば。なにごとも熟考すること、Reflechirが別の言葉で字幕で表されていました。

「チェルノブイリハート」 2003年 アメリカ

第一部“チェルノブイリ・ハート”はウクライナにおけるチェルノブイリ原発事故の影響によりいくつかの穴の開いた心臓のこと。アメリカ人医師が現地を訪ね、1枚300ドル(現地のエリート医師の月収が100ドル)のパッチを貼る手術をする。この映画製作時に手術を受けた子どもたちは13人、年間300人の子どもたちが心臓手術を必要としているが、順番待ちの子どもたちの大多数が2年から5年の間に亡くなる。 チェルノブイリにから撒かれた放射性物質の影響は年々増加している。 ベラルーシにおける健常な子供の出生率は15〜20%。

第二部は"ホワイトホース"。 当時10歳であった青年がデルノブイリから3キロの距離にある故郷のアパートを訪ねる。父親が体操のために壁に打ち付けてくれた梯子状の鉄棒。「これはさすがに火事場泥棒も持っていかなかった。」自分の部屋のベッドの横に貼られていたホワイトホースのポスターが朽ち落ちていながら姿を留める。1986年のカレンダーが貼られ、時がそこで止まっている。ここに帰っていたいという。 最後に2007年に彼が死んだことが加えられている。そして福島原発に言及するコメントが同じく文字で伝えられる。

「チェンジリング」 2008 クリント・イーストウッド監督、アンジェリーナ・ジョリー主演
ある日息子が行方不明に。5ヵ月後戻ってきたわが子は別人。警察の優秀さをアピールしたい側は母親を、育児放棄または精神異常と決め付ける。ひとりで立ち向かう母が次第に応援してくれる人を増やし戦っていく。実際にあった話。そしてアンジェリーナの演技力を見るためのような映画だったような。

「チェブラーシカ」 2010

かわいいチェブラーシカ!!!まぶたの開閉度だけで表情を演出しているし。大橋のぞみちゃんの声もかわいい。先日の女子フィギュアの大会でミキティがぬいぐるみ持っていましたネ。

「チェルシーホテル」 Chelsea Walls
ニューヨークのチェルシーホテルには芸術家が集まったものだったんだろう。

「地下水道」 KANAL 監督:アンジェイ・ワイダ 1956年/ポーランド/96分

1944年9月末、ドイツ軍に占領され荒廃した旧市街を、ポーランド国内軍の中隊が行軍している。中隊長のザドラ中尉(ヴィェンチスワフ・グリンスキ)、副官のモンドリ中尉(エミル・カレヴィチ)、連絡係の女性ハリンカ(テレサ・ベレゾフスカ)、記録係のクラ軍曹、小隊長のコラブ(タデウシュ・ヤンチャル)とその部下"ノッポ"(スタニスワフ・ミルスキ)、そして民間人の作曲家ミハウ(タデウシュ・シェイバル)が主要メンバーである。そこへ、連絡係のデイジー(テレサ・イジェフスカ)が加わる。度重なる攻撃で遂に進退きわまった隊員たちは、下水道を使って撤退するべくマンホールを降りてゆく。

逃げられるのか…。兵士、一般市民、子どもたちがライフル、ピストルを持ち戦う。地下水道、追ってくる毒ガス、上に上がればドイツ軍が待ち受け、あるいは手榴弾がぶら下がり、地下水道の地理に詳しく川に向かうも出口には頑丈な鉄柵。苦悩の映画です。

「地下鉄のザジ」 1960年 製作国:フランス 原題:ZAZIE DANS LE METRO 監督:ルイ・マル 出演:カトリーヌ・ドモンジョ、フィリップ・ノワレ

母親とパリにやって来た少女ザジは芸人の叔父に預けられるが、彼女の楽しみは地下鉄に乗る事。だがストで地下鉄が動いていないと知ったザジは、ひとりで街へくりだしてしまう……。ザジがパリを離れるまでの36時間の冒険をスラップスティック調で描いたコメディ。

フランス人以外受けない。それほど乗りたかった地下鉄、寝過ごした。

「地球が静止する日」 THE DAY THE EARTH STOOD STILL 2008

公開当時話題になっていました。80年も前、インドの山で光る球体に細胞を取られるキアヌ。そして現在。地球に謎の球体が。セントラルパークには司令塔の巨大な球体。ひそかに科学者が集められ、そして謎の宇宙人が捕獲され調べられますが。地球を人類から救うためにやってきた宇宙人。ひょっとしていにしえ、栄えた文明が突如として消えた謎もこんなことがあったから、なんてこと考えながらみたけれど、急遽、地球人はいいもんだと、攻撃をやめたりしてわけがわからない。キアヌがかっこよいのでそれは見る価値がある。

「地球にやさしい生活」 2009 No Impact Man

ニューヨークで環境に負荷をかけない生活を1年間試みます。ごみなし、車なし、テレビなし、電気なし(照明はろうそく、冷蔵庫はクーラーボックス)、魚や肉は食べない、エレベーターなし、400(300?)キロ以上遠くで採れた作物は食べない(よって外食なし、コーヒーなし)、生ごみはミミズを飼って肥料にする。ブログは太陽光発電で賄う。それも妻と赤ちゃんの家族もいっしょに。妻は真逆の消費者タイプのビジネス誌編集者。結婚する時、キャンプは行かないと言ったのに、もはや家での生活がキャンプ状態。そして1年経ち、これからは自分の意見もどんどん言うわよ、と。夫婦の結束がしっかりしていないとできない。赤ちゃん、最初からおしゃべりが達者だったけれど、ものわかりよくかわいい。父親の始めたことを当たり前のこととして受け入れている。売名行為、矛盾点を取り上げられたりしながら、ひとり(一家族)でやっていることは何の効果もないことだけれど、誰かに影響を与えていると信じ貫く。あれもこれもできないということより、ポジティブに捉えること、1年のトライアル期間が終わっても、続けたいところは続けていく。大切なこと。

「地上5センチの恋心」 2006 Odette Toulemonde

カトリーヌ・フロ、魅力的。時々ミュージカル調(ついでに歌が流れるとかわいいダンスが始まる。)になったり、体が浮き上がったり(主人公がウキウキした時) 、そんな身構えなくていいんだよ、と思わせてくれる。原題 Odette Toulemondeは冗談のような彼女の名前。いつの映画?と感じるが、わりかた新しい映画。

「チスル」 JISEUL 監督:オ・ミヨル 2012 韓国 108分

1948年済州島で悲惨な韓国・米軍による地元の人々を虐殺する事態があったとは。島民が逃げ込んだ実際の洞窟で撮影が行われたとのこと。なぜ殺すのか、なぜ殺されるのかわからぬまま攻撃がなされ、人間の憎々しいまでの人殺しをする本能が描かれます。あのポチャッとした女のような軍服を着たひとは何だったのかな。

「チキンとプラム〜あるバイオリン弾き、最後の夢〜」 2011 フランス/ドイツ/ベルギー POULET AUX PRUNES/CHICKEN WITH PLUMS 主演:マチュー・アマルリック

大事なバイオリンを失い、死ぬことを決めた天才音楽家が最期の8日間にこれまでの人生を振り返ります。タイトルのプラムで煮たチキンはほんの少ししか出てこないのですが。夫に片思いの妻の苦悩、ヴァイオリンを壊してしまうのは理解できるシーンを見逃しました。夫の大好物のチキン料理を作りますが。それなりにかわいいのですが。

「父親たちの星条旗」 2006 Flags of Our Fathers 監督:クリント・イーストウッド

硫黄島の戦いをアメリカ側の視線から描いた戦争ドラマ。硫黄島の擂鉢山に星条旗を掲げる兵士たちの写真。6人のうちの3人が生還し、彼らは一躍、国民的英雄となるが、事実は違うものだった。一度掲げられた星条旗は、プロパガンダのため、2枚目の星条旗に掲げ直される。その時のメンバー。そして、3人は、帰国後、戦費を稼ぐための国債ツアーに借り出され、その後、ひとりは戦争中の悪夢にうなされ、ひとりはアルコールに溺れ、ひとりは野望とは裏腹に不遇の人生を送る。全編に反戦モード。日本の領地ながら一般人の入島は許されておらず。星条旗が掲げられた後も、日本軍の応戦は35日に及び壮絶な戦いが繰り広げられた歴史の中で、このようなことがあったことを知らされる話。

「父、帰る」 2003年 製作国:ロシア 原題:VOZVRASHCHENIYE/THE RETURN監督:アンドレイ・ズビャギンツェフ 出演:コンスタンチン・ラヴロネンコ、イワン・ドブロヌラヴォフ

ロシアの片田舎。2人の兄弟、アンドレイとイワンは母とつつましくも幸せに暮らしていた。父親は12年前に家を出て行ったきり音信不通。兄弟は写真でしか父の顔を知らなかった。そんなある夏の日、父が突然家に帰ってきた。寡黙な父はこれまでのことを何も語ろうとはせず、母も事情を説明しようとはしない。兄弟の戸惑いをよそに、翌朝父は彼らを小旅行に連れ出す。道中、父は子どもたちに対し高圧的に振る舞う。そんな理不尽な接し方にも、父を慕い続ける兄に対し、弟のほうは徐々に反抗心を募らせていくのだった。

これはもう横の画像がすべてを示している。物心ついた時にはいない父親が突然帰ってきて父親風を吹かしまくる。愛情のカケラも感じられない。気に入らなければ殴ってくる。すねまくる。ただ優しいひとことがあればよかった。父はそれもかけられなかった。が、ことばがなかったばかりの結末。わざわざ不便な島に行って父が回収したものは何だったのか、そんな説明もなく映画は終わる。ああ。父親は12年もの間、刑務所に行っていたのか、そんな説明ももちろんない。

「父と暮せば」
原爆投下3年後の広島…。ひっそりと父親と暮らす娘。時々暗闇に消えていく父親。芽生え始めた恋の様子を父親が後押ししていて、でも当事者しかわかりえないことを父親が知っていて???自分が生き延びてしまったことを悔やみ、恋なんてできないとしゃべりまくる娘。死んでいく自分をじゃんけんで去らせようとする父親との場面があって、そこで状況が呑み込めました。でも何が言いたいのかあまりよくわかりませんでした。

「父の祈りを」 1993 アイルランンド・イギリス・アメリカ In The Name of The Father

IRAテロ組織によるロンドン爆破頻発の中、アイルランド系一般人が犯人に仕立て上げられます。アリバイ証明するものが現れても、自らがその犯行を実行したと名乗り出るものがいようと無罪にならず。父、叔母、その家族までも共犯者に仕立てられ、15年が経ち、彼らを救おうと弁護士が再審を請求します。ダニエル・デイ=ルイス、癖のある役、得意です。

「父の初七日」 2009 台湾 Seven Days in Heaven 父後七日

夜店で働いていた父が突然亡くなる。息子、娘が父を地方ならではの伝統的な葬儀で見送ることになる。伊丹監督の「お葬式」の台湾版?と思わせるような面倒な儀式の数々。まず父親の好きだったものを並べる場面、タバコ、ヌード写真。親戚の道士は「役に立つだろう。」と。泣け、と言われたらどんな時であろうとも泣かねばならない。ご飯を食べていても、歯磨きをしていても。遺影といっても、正装の父の写真などあるわけもなく、息子が上半身正装し間抜けな顔で撮影され、合成。そんな合間に娘は父との何気ない日々を思い出す。仕事場に行って、いっしょに歌を歌ったり、足が疲れて靴を脱いでいたら、自分のサンダルを貸してくれたり。バイクの後ろに乗っていて、誕生日だと言ったら、もらった粽をプレゼントされ、いきなりバイクの運転を教わり、父を後ろに乗せて運転。それはちょうど遺影を届けるためにその遺影を背中にしょっているそのままの状況に。やっと初七日が終わり、いつもの生活に戻り、たいてい父のことを忘れているものの、一瞬父の思い出が甦りずっと泣き続けることなど。実感がある。台湾の田舎の景色もきれい。夕焼けの中川にかかった橋を4人ばかりの葬列が進む、薔薇畑の景色など。

「父の秘密」 2012年 製作国: メキシコ 

原題: DESPUES DE LUCIA/AFTER LUCIA

妻を亡くしたロベルトと、娘のアレハンドラは、立ち直ろうと新天地、メキシコシティに引っ越します。はじめの、父親が修理した車を道路の交差点に置いてきてしまうのは妻を亡くした辛さだったのだと映画が進むうちにやっとわかります。アレハンドラは、新しい高校でなじんだかのようですが、イジメの標的になります。 かなり悪質です。父親には何ごともないかのように振る舞います。学校の旅行で出かけた先で、アレハンドラは行方不明になり、原因はもちろんクラスメイトによるイジメなのですが、取り調べもされない生徒たちに父親は何もできず、邦題の父の秘密なる行動が起こります。イジメ…スマホがやはり利用されています。

「地中海式 人生のレシピ」 2009 スペイン

一流シェフになることを夢見るソフィア。幼なじみのトニとフランクとともに新たな料理を作り上げ、頭角を現していく姿を美しい料理の映像を交えて描く。(WOWOW2013年4月15日放送)DVD化されていないらしい。ソフィアの作る料理はミラクルということで、どんなものかしらと興味津々。後半からは厨房が実験室と化し、エルブリの協力を得ているだけに、窒素ガスを使い、食べた口からモクモク白い煙が出る。でもどちらかというと円満な三角関係がメイン。それがバランスが取れた生き方なのか。男二人が彼女を盛り立てていく。フランクは正式な夫でないことで、独立して結婚するが、その相手が星という名の、スペイン語ぺらぺらの日本人。星というのは二つ星、三つ星こだわるこの業界ならではのペーソスなのか、ちっとも魅力のない女性。トニはいいけれど、ソフィアは我慢できず、二人の男を独占したい。料理に我が儘な女性は、男にも我が儘というわけ。フランクを引き止めるために、実は息子のうちあの子はあなたの子よ、なんと言ってのけて。料理の映画ととるか、女の強欲の映画ととるか。

「チチを撮りに」 2012 監督:中野量太

フリーターの姉・葉月と女子高生の妹・呼春は母の佐和と3人暮らし。ある日、ふたりは佐和から「離婚したお父さんがもうすぐ死ぬから会いに行って、ついでにその顔を写真に撮ってきて欲しい」と告げられ、父に会いに行きます。が、向かっている途中、その父が亡くなり、お葬式当日とわかります。しっかり、父と別れができるのか。娘たちはちゃんと育っているというのをいいたいのかな。こんなふうならシングルマザーもかっこいいのかな。(と思わせたいのかな。)葉月、味がありました。源氏名も葉月でしたね。

「父をめぐる旅」 2012年製作/日本/102分 監督・プロデューサー:武重邦夫、近藤正典 戦後の日本画壇で異端的な作品を多数発表し、反骨の画家として知られた中村正義。そんな父を敬愛し、「中村正義の美術館」を守り続けてきた正義の娘・倫子(のりこ)さんが、自分の未だ知らない本当の父の姿を探して旅をするドキュメンタリー映画です。1946年に22歳の若さで日展に初入選を果たすなど、低迷していた戦後の日本画壇で将来を期待された中村だったが、画壇の古い体質や権威主義に異を唱えて日展を脱退。既成概念を覆す多彩な作品を発表し続けていくが、77年、癌により52歳で他界します。カウンターカルチャー沸騰の時代、自由で革新的な問題作を生み、画壇に新風を吹き込んだ異端児の足跡。そして、苛烈に生きた画家が何を求め、何を恐れ、何を愛したのか。人間・中村正義とその生きた時代を描きだします。

「勲章は国家権力。それによって価値が左右される国は、先進国にはない」。画壇の権威主義的体質に異を唱えた反骨の画家、中村正義は、家庭ではごく普通の優しい父親だったと娘の倫子さんはいいます。遊び場だったアトリエには、絵の具の匂いと、いつも父の姿がありました。倫子さんは、画家・中村正義の人間的な魅力をもっと伝えたいと願ってやみません。父の足跡を巡りながら、次第に倫子さんは母の思いにも気づいていきます。「父の絵を守り、未来につないでいくことを望んだのは、実は母だったのです」。映画は、父の歴史を紐解くだけでなく、家族の歩みや思いも再認識させられたと倫子さんはいいます。そんな正義の生涯は病との闘いでもありました。二十代で結核を患い、後年癌を発症。52歳という若さで逝去します。旧勢力からの圧力や妨害を受けながらも、自らの信念を曲げず、死と向き合いながら真の創造を求め続けて生涯を終えたのです。

←人物像も描いていた。

父と母の結婚式

日展を脱退し干された後、漕ぎ着けた状態での展示会

「血と骨」 朝鮮人の金(ビート武)が日本にやってきて蒲鉾屋から高利貸しに。凶暴でお金に執着する彼に家族は振り回され、結局、そのまま一生を終えるのでした。

「チベット・イン・ソング」 2009年製作/中国/作品時間86分 監督:ンガワン・チュンペー

乳しぼりの歌、屋根づくりの歌、宴会の歌…。大人も子どもも知っていて、互いに手をつなぎ、ステップを踏んで歌い踊る。かつて、チベットでは生活と歌がひとつだった。そのチベット民謡を取材するため、母とともに2歳にインドへ亡命したンガワン・チュンペー監督は、27年ぶりにチベットの地を踏むことを決意する。そして彼は、ラサを訪れて愕然とする。「拡声器から、共産主義を称える中国語の歌が鳴り響いていた」。中国政府が、チベットの民謡を公の場で歌うことを禁止し、チベット民謡の歌い手が何人も処刑されていたのだ。ラサをあきらめた監督は、辺境の地をめざす。そこで出会える数々のチベット民謡。まだチベットの伝統音楽は生き残っていた。しかし、チベットに入って1カ月後、監督は中国当局に逮捕される。罪状はスパイ活動罪。裁判が開かれることもなく、懲役18年の刑が宣告される。それでも彼は多くの支援を得ながら、この映画を完成させた。

かつて毛沢東は言いました。「人を従わせるには、千の兵より二十人の歌手の方が役に立つ」。中国の権力者たちは、音楽の力を知っています。音楽を支配の道具に使ってきたのです。伝統的な民謡を禁じ、歌詞を共産主義礼賛の内容に変え、中国音楽を雨のように降らし、人々を洗脳したのです。今、急速に発展する都市ラサでは、中国の音楽であふれています。中国のポップスに興味をもつ若者が増え、当たり前のように中国の歌を率先して歌うチベット人の子どもたちがいます。もはや政治的な意識なく、チベットの人々の日常に中国の歌があるのです。チベットの伝統音楽は消滅の危機にさらされています。中国政府は、チベットを物理的に支配するだけでなく、チベット文化を破壊し、チベット人のアイデンティティを消滅させようとしているのです。ンガワン・チュンペー監督は映画を通じて語ります。「チベット人の魂がどう侵略されているのかを、世界に訴えたい」。

チベットの人々は歌が好き。そして何よりも自分たちの伝統の歌、踊りに誇りを持っている。禁止されればされるほどに。

 

「チーム・バチスタFINAL ケルベロスの肖像」 2014 日本 原作:海堂尊 出演:伊藤淳史、仲村トオル

日本初となるAiセンターの発足準備に追われる東城医大を舞台に、同センターを狙う脅迫事件と、産学官の医療関係者の集団不審死事件という2つの難事件に挑む田口&白鳥コンビの活躍を描く。監督はドラマ版の演出を手がけ、本作が映画デビューとなる星野和成。東城医大の特別愁訴外来担当医・田口公平は、厚生労働省の変わり者・白鳥圭輔とともに、死因究明システムの改革の柱となる国際Ai(死亡時画像診断)センター発足に向け奔走していた。そんな中、厚労省で白鳥の唯一の理解者だった上司を含む医療関係者9人の集団不審死事件が発生するが…。

「チームバチスタの栄光」 2008
原作がよかったので期待していたのですが…。2時間足らずの映画なので省略は当たり前なのですが、大事なところが抜けていたり、どうでもいいような部分が加えられていたり、竹内結子のくっさーい演技に幻滅したり、でした。

「チャイナ・シンドローム」 1978 アメリカ 原題:THE CHINA SYNDROME 監督:ジェームズ・ブリッジズ 製作:マイケル・ダグラス、ブルス ギルバート 製作総指揮:ブルス ギルバート 脚本:マイク・グレイ、T・S・クック、ジェームズ・ブリッジズ 撮影:ジェームズ・A・クレイブ 音楽:スティーヴン・ビショップ 出演:ジェーン・フォンダ、ジャック・レモン、マイケル・ダグラス、ダニエル・ヴァルデス、ウィルフォード・フリムリー、ジム・ハンプトン

原発を取材中のTVキャスターとそのクルーは偶然、事故の現場に立ち会うが、上からの圧力によってそのニュースはNGとなる。そして調査の後、運転を再開した発電所ではひとりの技師が原発の欠陥を発見していた。その事を知ったTVキャスターは彼の協力を得て、この事件を世間に公表しようとするのだが、社長の妨害。当時、話題になった映画、2015年に観ると、現実味あり過ぎです。命、地球より価値があるものがあるはずもなく。一時はキャスターの座にしがみつこうとするものの、報道魂に燃えるジェーン・フォンダ。このあたりはよくあるストーリー。マイケル・ダグラスが若い。

「チャイルドコール/呼声」 2012 ノルウェー/ドイツ/スウェーデン 原題:BABYCALL/THE MONITOR 主演:ノオミ・ラパス

北欧製サイコ・スリラー。夫の暴力から逃れて最愛の我が子と2人暮らしを始めたヒロインに迫る危機をサスペンス・フルに描く。監督は「ジャンク・メール」「隣人 ネクストドア」のポール・シュレットアウネ。ノルウェーのオスロ。夫の暴力から逃れるため、保護監視プログラムによって郊外のアパートに暮らし始めたアナと8歳の息子アンデシュ。不安を拭いきれないアナは、"チャイルドコール"という音声監視モニターを購入する。ある日、そのチャイルドコールから子どもの悲鳴が聞こえ、慌てて息子の部屋を覗くが、彼は静かに眠っていた。購入した店に相談し、別のチャイルドコールと混戦したのではないかと説明されるアナだったが…。

「チャイルド44 森に消えた子供たち」 2015年 製作国:アメリカ 原題:CHILD44 原作:トム・ロブ・スミス監督:ダニエル・エスピノーサ 製作:リドリー・スコット 出演:トム・ハーディ、ゲイリー・オールドマン、ノオミ・ラパス

1953年、スターリン政権下のソ連で、子どもたちの変死体が次々と発見される。KGBならぬMGB秘密警察の捜査官・レオは、親友の息子の死をきっかけに事件解明に乗り出す。楽園の政権下で殺人事件があるはずがない、という思想の中、真犯人を突き止めることなく、無実の人が濡れ衣を着せられ、捜査途中で犯人として追跡され殺されていく。部下、上司に楯突いたのをきっかけに、妻がスパイ容疑をかけられ、妻を白と言い切るレオは左遷され地方へ。そこでもまた子供殺しがあり、真犯人を追っていく。トム・ハーディは正義感あふれている。刈り上げもなんとなく軍人っぽい。アメリカ映画なので当然ですが、ソ連の地でも、みんな英語を話しています。久しぶりに見るゲイリー・オールドマン!

「着信アリ ファイナル」 2006年
ホラー映画は得意ではないけれど…Kが二番目の犠牲者なので観ました。今年1月2週間釜山でロケ。ホテルはコモドホテル。宿泊のホテルでロケの撮影も行なわれていました。(2002年実際にここに泊まりました。)ホラー映画だけれど全然怖くなく、いじめ、ほんとうの友情とは…?というテーマ。でもこれっぽっちの掘り下げかたでした。主演男優は韓国人。ことばがしゃべれないのを隠すためか聾唖者の役。甘いマスクでしたが、印象の残らない癖のない顔立ちでした。

「チャーチル ノルマンディーの決断」 2017年 製作国:イギリス 原題:Churchill監督:ジョナサン・テプリツキー 出演:ブライアン・コックス、ミランダ・リチャードソン、ジョン・スラッテリー、エラ・パーネル

ノルマンディー上陸作戦決行96時間前の知られざる真実を描くドラマ。第2次大戦末期。ノルマンディー上陸作戦に反対する英首相・チャーチルは、四面楚歌となり孤独を深めていく。妻・クレメンティーンは愛のムチでチャーチルの心を奮い立たせるが…。

「チャックアンドラリー おかしな偽装結婚」 2007 Adam Sandler主演
消防士2人の熱い友情と、同性愛擁護映画。Adam SandlerはSpanlish、Click、Reigns on me、興味がないのにこれだけ観ているってことは有名な俳優、コメディアンってことなのか。
「チャーリーとチョコレート工場」 Charlie and chocolate factory
大好きなジョニー・デップ。つまらなくったって構わない。(でも楽しかった!)彼は自分の子どもに見て欲しかったんだろうね。記者会見で、子どもたちの感想を聞かれて「変。」と言われたとか。変人役を演じるのを楽しんでいる。どんどん小生意気な子どもたちをやっつけていって楽しい。あっという間の2時間。子役、どこかで見たと思ったら、「ネバーランド」でJ・デップと共演した子。ウンパ・ルンパのダンスも楽しい。

「チャルカ 〜未来を紡ぐ糸車〜」 監督:島田恵

チャルカとはインドの手紡ぎ機「糸車」のことです。 「巡る因果は糸車」と例えられる仏教の教えは、自分のした行いは、良いことも悪いこともやがて自分に返ってくるといわれるものです。私たちが体験している悲惨な原発事故も、人間の過去の行いが巡り戻ってきたと考えられるかもしれません。しかし、そうであるならば、私たちは今どう生きて未来へと繋げていくか…。 何十万年という単位で残る「核のゴミ」。これもまた、人類が刈り取らなければならないものです。 私たちは自分たちの手で新しい未来を紡ぐことができます。すでにその道を歩き始めている人たちは大勢います。

「中国女」 1967 仏
うーん、うーん。そういう時代だったのか。フランスに社会主義に憧れる若者がいて、テロですら正当な手段であると信じる若者たち。チャプターごとに帝国主義についてヴェトナムについて討論している。

「中国・日本 わたしの国」 2013 日本 監督:ちと瀬千比呂

終戦後、中国に残留した日本人女性と中国人男性の間に生まれ、文化大革命などの歴史の荒波を生き抜き、20年前に母の祖国・日本に来て日本国籍を取得した中国残留邦人二世の波瀾万丈の人生を撮り続けます。3人の男性(中国人、中国人、日本人)と結婚し、それぞれ1人、2人、1人と子供を産み、すべて育ててきた。日本ではタクシー運転手として。昨年には腎臓を半分切る手術。年を取り、中国を訪ねる旅。元夫家族のところへ。娘と実の父親との再会。現実ってこんなものなのでしょう。子供は真実を感じ取る。むしろ中国に暮らしていた時のほうが会社を経営し裕福にしていた。それも人生。気が重くなるような映画。

「中国娘」 She, Chinese 2009 イギリス・フランス・ドイツ 2009年ロカルノ国際映画祭金豹賞

メイは田舎でのだらだら生活、好きでもない知り合いの男にレイプされ、都会の重慶に行く。さっそく働き始めた縫製工場も縫い方が下手過ぎてすぐクビ。次にヘアサロンという名のいかがわしい店に転がり込む。近くに住むやくざのスパイキーの女に。スパイキーは殺され、彼の持ち金で、憧れのヨーロッパに飛ぶ。ロンドンでバイト先の整骨院で知り合った患者のハントという老人と結婚するが、退屈な日々。ずっと川辺にいたり庭で過ごす日々。ハントは亡き妻の洋服や靴、二人の写真も大事に持ち続けている。けんかし、出前で来たインド人の家に転がり込む。豚肉料理を出し顰蹙。彼はチャイナ服をメイへのプレゼントとして渡すが、盗んできたもの。メイは妊娠するが、インド人は父親になる気もなく、帰国し、身寄りのなくなったメイは大きなお腹を抱え、ロンドンをぶらつく。悲しい。

「長江哀歌」 2006年 製作国:中国 原題:三峽好人/STILL LIFE 監督:ジャ・ジャンクー 出演:チャオ タオ、ハン・サンミン
この景色を撮るために作ったような映画。16年前に別れた妻子を探し三峡ダムを建設中の町に男がやってきます。妻は船で働いており、船が戻ってくるまでの間、ビル破壊の仕事をし始めます。また2年間消息不明の夫を探し妻がやってきます。夫を探し当てるももう自分のところには戻ってくることはないと感じ、自ら別れを言います。美しい景色が必見。歌声もよい。

「長江 愛の詩」 2016年 製作国:中国 原題:長江図/Crosscurrent 監督:ヤン・チャオ 出演:シン・ジーレイ、チン・ハオ

ヤン・チャオ監督が10年の製作期間を費やして完成させた長編第2作。貨物船の船長、ガオ・チュンは亡き父親が遺した手書きの詩集を発見。「長江図」と題されたその詩集に導かれるように、ガオはアン・ルーというミステリアスな女性と恋に落ちていく。

さっぱり…

「超高速!参勤交代」 2014年 製作国:日本 監督:本木克英 出演:佐々木蔵之介、深田恭子

享保二十年、八代将軍・徳川吉宗の治世。磐城国、湯長谷藩。1年の江戸詰めを終え、帰郷したばかりの藩主・内藤政醇のもとに、5日以内に江戸に参勤せよとの命が下る。それは、藩の金山に目を付けた幕府老中・松平信祝の陰謀。そこで政醇は、知恵者の家老・相馬兼嗣とともに、5日で江戸に参勤すべく、一大作戦を決行。わずかな人数で出立した一行は、行列を長く見せるため、借りた行列を長く見せるため2回転させたり、他藩から行列を借りたり、隠密と戦ったり。道中で気に入った女郎を連れていき、どうするのかと思ったら「側室」へ。さすがに正室にはできないか。藩主のお気に入りはたくわん、よく肥えた土地でできたたくわんを徳川に差し出すほど。いわき…、福島の現状のことを皮肉っているのかと。 佐々木蔵之介の人柄の良さがでています。

「朝食、昼食、そして夕食」 2010 スペイン/アルゼンチン 原題:18 COMIDAS

巡礼の最終地点であり世界遺産でもあるスペインのサンティアゴ・デ・コンポステラ、街角にたたずむストリート・ミュージシャン、エドゥ(ルイス・トサル)のギターでサンティアゴ・デ・コンポステラの朝が静かに始まる。 前夜から呑み続け、そのまま朝食に突入する2人の男、おなかをすかして市場のチョリソを盗むマケドニアの青年、 兄にゲイであることを隠し通そうとする弟、現れない恋人のために、ひたすら料理を作り続ける脇役俳優、沈黙の中で質素な食事をする老夫婦…。 エドゥは歌う。「すべて失敗、何もうまく行かない」そこに、昔、愛した女性から突然、昼食の誘いが入り…。 誰かの朝食で始まった物語が、誰かの昼食で思いがけない展開をみせ、誰かの夕食へとつながっていく。

「この小さな街でも毎日50万食が作られる 友達とまたは独りで食べる また時には予期せぬ展開で人生が変わることも 酸っぱく 甘く 甘酸っぱく なぜなら食卓では解放されるから 食欲も魂も ここでは毎日50万回もある 人生を変えるチャンスが 夕食で昼食でそしてよい一日を始めるための朝食で」 というはじまり

濃い人間関係があります。食事はいつも赤ワインと。この世には男と女しかおらず、みんなが誰かとつながっていて、温かい目線があります。

「チョコレートドーナツ」 2012 Any Day Now 監督:トラビス・ファイ 主演:アラン・カミング、ギャレット・ディラハント、アイザック・レイバ アメリカ

1970年代アメリカの実話を基にしているらしい。ゲイ差別、少年保護法の問題点を訴えます。

服役中の母親に代わってダウン症の少年と一緒に暮らすため、司法や周囲の偏見と闘うゲイカップル。ゲイであるがゆえに法の壁に阻まれ、引き取れず、揚句、少年は母親に部屋から出ているように言われ、町をさまよい行方不明になり…。ショーダンサー、ルディがマルコをどうしても引き取りたいと思うようになったあたりが薄い。各シーンでの彼の歌々が雄弁です。マルコが「約束だよ。」というセリフ、ルディの歌中の「約束する」"I swear"と熱唱。

「チョコレートな人々」 2022 日本 102分 監督:鈴木祐司 ナレーション:宮本信子

世界各地のカカオと生産者の顔が見えるこだわりのフレーバー、そしてカラフルなデザインが人気の「久遠チョコレート」。今ではショップやラボなど全国に52の拠点をもち、年間売り上げは16億円。全従業員約570人のうち6割は心や体に障がいがあり、最近はシングルペアレントや不登校経験者など生きづらさを抱える多様な人たちが働く職場にもなっている。 はじまりは2003年、当時26歳の夏目浩次さんが障がいを持つ3人のスタッフたちと始めた街の小さなパン屋だった。「障がいがあっても稼げる場所を作りたい」と様々な事業を立ち上げては失敗もしてきた夏目さん。トップショコラティエの野口和男さんとの出会いが大きな転機になった。「チョコレートは失敗しても温めれば、何度でも作り直すことができる」。それは障がいのあるスタッフの作業にぴったり、夏目さんの人生にも重なる。さらにチョコレートはアイディア次第で付加価値を高めることができる。2014年、優しくて新しいチョコレートブランドが誕生した。 福祉と経済、働くよろこびと生産性……かつて理想の社会を夢見た青年は、ちょっとクセのある陽気なおじさんになって、より一層パワフルに、しなやかに突き進む。山あり谷あり、きれいなだけじゃない19年を描く東海テレビドキュメンタリー劇場第14弾。

「チリ33人 希望の軌跡」 2015年 製作国: アメリカ/チリ 原題:THE 33 監督:パトリシア・リゲン 出演:ロドリゴ・サントロ、アントニオ・バンデラス、ジュリエット・ビノシュ、ジェームズ・ブローリン

2010年、鉱山の落盤により、33人の作業員が地下700mに取り残される。それから69日間、世界中の人々と作業員の家族が見守る中での33人と救出チームの様子。英語だったか。そういえばこんな事故があった。ジュリエッ・ビノシュ、フランス人なのにチリ人になっている。事実のほうが大き過ぎて、映画がついていけない。

「チワワちゃん」 2019年 製作国:日本 監督:二宮健 出演:門脇麦、成田凌

『ヘルタースケルター』の岡崎京子の原作だからか。

ある若者グループのマスコット的存在だった"チワワちゃん"が、バラバラ遺体となって発見される。残された仲間たちは彼女との思い出を語る。意味があるかないかといわれれば意味ない映画。

「沈没家族」 2018年 93分 日本 監督:加納土

1990年代半ばに共同保育で幼少期を送った加納土監督が、自身の生まれ育った場所での生活を振り返るドキュメンタリー。加納土の母親はシングルマザーのため、自分が家にいない間、幼い息子を代わりに保育してくれる人を募集し、彼女が撒いたビラを見て集まった大人たちによって共同保育がスタートする。子どもたちの面倒を見ながら共同生活を送る保育人たち。この取り組みは「沈没家族」と名づけられた。大学生になった加納土は、自身が育った「沈没家族」、そして家族とは何なのかとの思いから、かつて一緒に生活した人たちをたどる。母の思い、そして不在だった父の姿を追いかける中で、家族の形を見つめなおしていく。加納監督が武蔵大学在学中の卒業制作として発表したドキュメンタリー映画を劇場版として再編集等を施して公開。(209/10/30新百合ヶ丘アルテリオで観賞)

「沈黙−サイレンス−」 2016年 製作国:アメリカ 原題:SILENCE 監督:マーティン・スコセッシ 原作:遠藤周作 出演:アンドリュー・ガーフィールド、リーアム・ニーソン、浅野忠信、窪塚洋介

幕府によるキリシタン弾圧下の長崎。棄教したとされる宣教師・フェレイラを追い長崎に潜入した弟子のロドリゴとガルペは"隠れキリシタン"たちと出会う。

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