「林竹二・授業 人間について ビーバー」 演出:四宮鉄男 制作年:1977年
カラー 41分
元宮城教育大学学長・林竹二氏の、那覇市立久茂地小学校での授業の記録。ビーバーの題材を通して、人間の"知"の本質を探る。
小学3年生を相手に、ビーバーを題材に人間との違いを説くことによって、子どもたちの知ることの楽しみを伝えていきます。黒板側、林氏の後ろから子どもたちの様子を撮影。だから、なかなか講師、写真パネルを見ることはできません。どんな写真を見せているのだろうと思いながら。発言する子どもたち、なかなかはっきりと言葉を発せず、「みんなに聞こえるように言ってください。」と優しく促します。目をきらきらとさせている子を探して撮影しようとします。でもそんなにキラキラ目の子はいないかな。フランス映画にもこの手のドキュメンタリーがありますが、言ったもん勝ち、まず指示主張が培われた国の授業風景を見ると、日本のものは迫力が弱い。
ビーバーは10センチもの木を15分で噛み切る、そうするのは自分の歯を研ぐため、それからそれを使って巣を作る、あるいはダムを作る。ダムは何のために作るかって、川を堰き止め池を作り、その中に巣を作り、外敵から身を守る、だけれど洪水やらで巣が壊れても、壊れてしまった原因を究明して壊れない巣を作ることはしない。一方、人間は木を噛み切ることはできないけれど、道具を使って容易に木を切る。家が壊れたら、原因を調べ、壊れない家を作る。それが人間。 |