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5月中旬、GWの喧騒も過ぎた頃、東中国地方?とでもいいましょうか、岡山空港から入って広島、島根、米子空港へ抜ける旅をしました。タイトルをどうしようと思い、藩名中心にしてみました。直島は香川県ですが、直島そのものは現代的なのでそのままです。

羽田発7時50分ANA便で岡山空港へ。事前に座席が指定できるようになっていたようで、空港に早めに着いたものの座席は最後部。飛行機がたいへん揺れ、こんなに揺れたのはじめて!でした。気流のせいもあるのでしょうが、わりと低空飛行だったようです。無事1時間後岡山空港に到着。 今回のテーマは、美術館巡りです。 まず、岡山市中心地に向かいます。市立オリエント美術館へ。吉村作治展…。常設展はないとのことでパス。

隣の県立美術館へ。岡山といえば桃太郎!ということで、江戸時代の草子?筆による漫画のような桃太郎から脈々と明治、昭和と、作られてきた桃太郎の絵本が飾られています。

懐かしいタッチのものから現代風の力強い画風まで。

童話では、川からどんぶりどんぶりと桃が流れてきましたが、違う説もあるようです。桃は若返りの食べもので、桃を食べ、日ごとに若くなるおじいさん、おばあさん。そして桃太郎が生まれるというもの。 車で移動し、林原美術館へ。こちらは麦芽研究で財をなした方が作ったものです。日本画中心のようです。 すぐ前には岡山城、後楽園が位置し、そちらへ移動です。

岡山城は別名烏城。黒めです。 ちょっと安っぽいような。 お濠のような川を渡り、後楽園へ。
結婚式の記念撮影をしています。
このように公的場所が
開放されているのですね。
日本三大公園の風格です。
素人絵描きさんたちも
たくさんいました。
とても涼しげな建物がありました。
1階部分の中央に
小川が流れる仕組み。
  暑い夏は、板の間に座り、足をこの小川につけるのでしょうか。
急ぎ、直島に向かうため途中うどん屋へ。岡山といえどセルフの店です。 宇野港から四国汽船のフェリーに乗り 20分ほどで直島です。 フェリーの上から、赤い南瓜(草間彌生作)が出迎えてくれるのがうれしい。
地中海美術館へ。駐車場横、チケットブースで、カメラの持ち込み禁止、携帯電話は電源切るということで入館。従業員の人たちは白ジャケット、白ズボンで研究所というか、精神病院のような雰囲気です。 美術館の建物は安藤忠雄氏設計で、それ自体がアートとのこと。コンクリート製で音の反響が大きい。cafeから庭に出ると瀬戸内海の美しい景色が広がります。あちらは高松です。このカフェのこの場所、貸切がうれしい。(ありえないかも。) 駐車場に向かう道すがら花園があります。最初、近所の農家の人が道楽で作っているものかと思ったのです。が、モネの絵に描かれている花と同種のものを植えたものらしい。睡蓮かな?その他、和的水仙や菖蒲があったり…。

平日の日だったのでスムーズに鑑賞。混んでいる日でしたら、音の反響は大きく、閉塞感いっぱい。 モネの絵を天然の光の中で見る(モネの睡蓮の部屋)、大きな黒い球体の石には天窓が映り、それもまたアート。続くのは部屋?壁?という蛍光幻覚の間、など。 地中美術館という名前のように左の写真の丘の地中部分にあります。三角形の庭、オープンスカイやウォルター・デ・マリアの作品の天窓がこの地表から確認できます。

 

感想…入館の際、入り口の三角の小部屋に入場者チケットチェックのため閉じ込められていた女性、辛くないって言っていたけれど。わずか一辺が1m足らずの小部屋。それもアートなのでしょうが、息苦しくなりました。思い浮かんだのは独居房。懲罰で入れられてるのでなくて、どうしてこんな仕打ちがあるのでしょう。地中美術館ということ自体、シェルターであるかのような印象を感じます。
いちばんよかったのは、屋外のcafe。こめんなさい。

駐車場から町のほうへ下っていくと今度は黄色い南瓜を発見! ほっとします。
ほんとにかわいらしい。
海によく似合っています。
家プロジェクトのほうへ。残念ながら4時半でほとんどのお店が閉まってしまいました。 カフェまるやへ。(6時まで営業)こちらでは埼玉出身の女性が働いています。周りの後押しで直島に来てのんびりカフェをやっているとのこと。 護王神社を勧められました。ベネッセの福武氏が買い取った?神社のようで、この階段がガラスか強化プラスチックのようで現代的です。
フェリー乗り場に行き、
赤い南瓜と再会。
どうしてすぐ横にバイク?
すぐ横は漁船乗り場です。
こちらは、穴があって、
子どもだったら中に入って遊べそう。
なんと中はいろんな光が
床に映っています。
さようなら、直島!
岡山駅そばに戻り、岡山のおいしいものを食べに。どこに入ろう…。
「侍」という店に。店内に入るとお客がたくさん。 これはよさそう。当たりでした。
左上:お通しは茄子の揚げびたしと蛸の柔らか煮。
上:岡山名物ままかり!!ご覧のようにひかりものです。由来その1。おいしくっておまんまを借りに行くほど。その2。田植え繁忙期におまんまを借りに行く。
お刺身は白身が多い。
ヒラメの縁側コリコリです。
空豆は塩茹でで。 話好き大将おすすめのカマス。
背開きです。
大将は岡山出身ではなく明るい。
里芋団子の中には筍や椎茸。
からむだし餡がおいしい。こんな少々手の込む料理があるのもうれしい。
翌朝は全日空ホテルの朝食。和食か洋食ブッフェの選択でしたが、後の2泊は旅館で和食になるので、洋食を選択。
この頃のホテルのブッフェは 有機野菜が売りです。朝からもりもり。
オムレツもきのこやチーズ入りで作っていただきました。洋食とはいえ、和食もあり、豆腐、筍の煮物もあり。
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岡山を後にし、広島方面?いえ、この頃、旅では食器を買うのが癖になり、東方面の備前に向かいます。備前の陶器市は10月の第3日曜日の頃ということ。すてきな食器に出会えるかしら。

備前のお店、窯元の家並みは、JR伊部駅から広がっています。土曜とはいえ、観光客はまばらです。駅横の美術館の駐車場に車を停め、ざっと見て回りました。きれいに展示しているお店もあり、見ごたえ十分でした。

伊部駅上の建物でたくさんの作家物を売っており、長方形の皿を購入。少しの料理を何品かのせたくなる皿です。

お茶碗です。夫婦茶碗で、大小(写真は大のサイズ)としても売られていました。大を2個購入。ほかほか白いご飯にいろいろおかずをのせたらやっぱり大。

購買欲も収まり、一路、高速道倉敷へ。

大原美術館です。
裏門から入ってしまい
まず別館の庭を通り過ぎます。
日本の美術館ではいちばん古いギリシャ風建物です。大原財閥大原孫三郎の収集集大成です。児島虎次郎のパトロンとなり、虎次郎自身の作品もすばらしいのですが、一任された虎次郎がヨーロッパ、オリエントで買い集めてきた美術作品のレベルの高さに脱帽します。
美術館前に倉敷川。美観地区が広がります。美術館川を渡り反対側の有隣荘(大原財閥の旧お屋敷。病身の妻のために建てたもの。)で特別公開の岡田修二―モネの記憶―へ。黒っぽい絵で恐い感じです。モネの絵を真似した絵もあり。 倉敷アイビースクエアです。旧倉敷紡績工場跡。児島虎次郎記念館もこちらにあります。彼の作品と目利きのオリエントの美術品などがあります。うっとり。 この中を入っていくとホテル、レストラン、カフェなど。
倉敷は、町興し発祥のイメージがありますが、修学旅行先として訪れた人が多いのに、旅行から帰ってから気付かされました。
児島虎次郎記念館で気になった
「あさがお」です。
昼食は、倉敷国際ホテル直営の亀遊亭で洋食。 本日のランチのステーキランチは売り切れ。 エビカレーとカツカレー。
もちろん、おいしい。
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今回の旅は意外とタイト。というわけで、本日宿泊の宮島を目指します。またまた高速道で、広島を通り過ぎ廿日市から、宮島へフェリーで渡ります。この日まで、宮島が島とは知りませんでした。
宮島口桟橋から10分で宮島桟橋へ。 フェリーは15分おきにでるので便利です。(直島では1時間から2時間おきだったので。) 本土側には競艇場があります。
大正14年に発行された宮島(厳島)案内図(岩惣パンフレットより)。大鳥居や神社、フェリー乗り場があります。
手前には町が広がっています。中央少し赤っぽいのが大鳥居です。
奥は厳島神社と同様に世界遺産に指定されている弥山原始林。
本日宿泊の岩惣の夕食。うすい豆と玉子豆腐のゼリー、春の旬菜五種盛り(鱒の桜寿司、菜の花、白魚、飯蛸、合鴨のオレンジ煮)、瀬戸内のいろいろ鍋、酢の物。 お造り(桜鯛松皮造り、鮪とろ、細魚木目造り、朝掘り筍)、焼き物(鰆白酒焼き、宮島牡蠣麻地焼)、幻霜ポーク塩蒸し(添え野菜のルッコラひからびてた。)
焼き物は春メバル煮付、
小芋、新筍。
蕗や筍の山菜飯、子いわし辛煮、胡瓜糠漬け、安芸紫、赤出汁、八朔ゼリー。 皇族、政界人、文豪の宿泊も多い、岩惣。森鴎外、夏目漱石も宿泊。
車では山道をくねくねと登ってきましたが、平坦な道を散歩していくと ライトアップされた厳島神社、 鳥居までたどり着けます。
岩惣前の橋。ここから少々上ると、ロープウェイ乗り口。 翌朝、早く起きたので散歩。
島内に泊まらなければできない早朝散歩。 なんと5時半。
大願寺。
大願寺の新しい社殿? 海の中に鳥居とは、不思議です。 五重の塔。
神社も海の中。 「聖地に建築物を作るのは恐れ多いと、海の中に神殿造りの社殿を清盛が造営された。」とのこと。 陸地上ではない美しさがあります。
土産物の立ち並ぶ道を通ります。食事と頃のメニューはやはり牡蠣フライ、牡蠣フライカレー、牡蠣丼など。料金はしゃもじの上に書かれています。 宿に戻り、朝風呂。
その後、お食事所にて朝食。
外国人も多数見かけます。
部屋の窓からは緑がいっぱい。
もみじ饅頭が有名ですが、
島内もみじがたくさん。
鹿もたくさんいました。
宿からロープウェイへ。おもちゃのような古めのロープウェイと思いきや1994年から。かなりのきつめの斜度を上っていきます。 途中、乗り換えます。こちらはこんなに小さくても30人乗り。ちょうど山のてっぺんとてっぺんを水平に結んでいます。 海軍で有名な江田島など見えます。
展望台からの景色です。 ロープウェイから戻り、神社内に入ってみます。この時間にはだいぶ潮も引いています。 ちょうど結婚式の写真撮り。
世界遺産で結婚式するなんて
絶対幸せになれそう。
鳥居近くに人影。
近くまで歩いて行けるほどに。
広島近辺の酒が飾られています。 能舞台。厳かです。
この角度で撮影すると、本土側に無粋な宗教法人らしい大きな建物が写ってしまいます。どうにか鳥居の1本を死角にしながら撮影。その後、近くまでずぼずぼはまりながら行ってみました。

観光地で神社をよく訪れます。今年はなんどお参りしたことでしょう。
それでも、世界遺産というと飛びつくものです。

広島へ。原爆ドームへ。

たくさんの本、教科書、テレビで見たことはありましたが実物を見るのははじめて。前身、広島県産業奨励館。

斜めです。暑い日でした。こんな青空が、原爆が投下された日もそれまで広がっていたことでしょう。

広島焼きです。じゃけん焼きです。

こちらの人は小さなへらで食べていました。そばも入っているのでへらで食べるのは難しい。
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ここから、日本海に向かって北上します。出雲神社へ。
道の駅、キララ多伎です。いちじくが名産のようで、ソフトクリームペロリ。 夏には海水浴場となるらしい。
左は更衣室。
出雲神社。
しめ縄が巨大です。
金運が開けるという鳥居。
しっかり触ってきました。
拝殿。 本殿。
宍道湖そばの玉造温泉へ。
東楽園を予約するはずが、東生閣を間違って予約してしまいました。
茹でカニと牛肉の豆乳鍋。 東楽園はかなり広い温泉があり、混浴で女性は巻物をして入るそうです。 残念。

東生閣はもともと豆腐屋を営んでいたとか。豆腐が自慢とのこと。それにしてもすごい量の朝食です。(って、バイキングなんですが…。)ちなみにデニッシュパンはデザートです。

出雲といえば、出雲の阿国、ラフカディオ・ハーン、宍道湖の夕焼け。次回です。とはいえ、冬は寒そうです。

松江、米子方面へ。
松江は和菓子文化も、金沢と並び有名のようです。和菓子店に立ち寄り、宍道湖を後にし中海を回り境港へ。大好きな市場です。
もう後は帰るだけ。干し鰈、ノドグロ、カニなどあれど、この暑さでは持ち帰るのも危険。ということで見るだけ。 境港からわずか車で数分、
水木しげるロードです。
水木しげる記念館前。 入り口付近に水木しげる先生の写真像あり。入場料1,000円なのでパス。鬼太郎好きですが。
グッズショップ前。ショップの入り口、付近。砂かけばばあの色がちょっと…。
境港からわずか8分で米子空港着。 待ち時間、はじめての昼ビールです。

機内で、松江彩雲堂で買った 和菓子を食べます。
包装紙は棟方志功。

無事、事故もなく楽しい旅が終わります。ほんとはもっとゆっくりじっくり見たかったのですが、いたしかたありません。今後の下見、ダイジェストということで。(毎回書いてます。)

そして羽田空港にて。

アカシアです。新宿に行かなければ食べられない洋食がここで食べられます。帆立のクリームコロッケ。750円。

ロールキャベツです。700円。ランチもおいしいのでしょうが、焼酎伊佐美との相性もばっちり。休みの日だけに許される贅沢!

まだまだ終わりません。
今回もまた味のある旅ができました。
国内旅行最高です。次回はどこへ。

おみやげです。
左は初日岡山のコンビニで買った妖怪ジュース。右は、ねずみ男のキャンディ。
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