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イタリアプーリア州とローマ

日本人の人気の旅行先イタリアに行きました。今回は藤沢のイタリア料理店の企画ものでした。偶然この旅行を知り、むむむ、何かおもしろそう・・・。というのは7日間の旅のうち、前半イタリア南部プーリア州ファッザードという町のマッセリア(農場民宿)に泊まって料理研修、後半ローマに移動して観光・ショッピングを楽しむというものだったから。シェフ曰く、プーリア州は魚料理がおいしく、北部よりも興味を惹いた、とのこと。私も魚料理のほうが断然好きです。

<前半部>バーリ空港からファッザード――お食べ地獄へ――
イタリアではアグリツーリズモといい、農場民宿に泊まるのがブームになっています。民宿といっても雰囲気のある石造りの家に泊まっておいしい食事、おもてなしを受けます。

1日目。成田13:00発。ミラノ18:25着。同21:35発、バーリ空港23:10着。専用バスでファザーの近郊のマッセリア・ドルレ・コッカロホテルへ。長旅です。就寝。

2日目。ホテルでおいしい朝食をいただき、7:30専用バスで出発。モッツァレラ工場見学。牛乳を熱し、鍋から左のカップに注いでいきます。カチョカバロ、ひょうたん型のチーズを作っている。

こちらは窯でパンを焼いていたり、フォカッチャを作ったり。家内工業的な、よいものを作っている印象でした。旅が始まったばかり、まだ生ものは買えません。
パンは昔ながら、薪で庫内を熱くし、取り出し、パンを投入、するとこんなおいしいパンができあがります。

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次はオリーブ製油所見学です。たくさんのオリーブの木、抜けていった先にあります。古い人力のオリーブ製造機が飾られています。

写真左:農場民宿イル・フラントイオでランチ。オーナーに手入れの行き届いた農園、お屋敷を案内していただきました。それから食事タイムです。13皿運ばれるとのことに期待と同時に恐怖。もちろん13皿どれもこれも抜群においしいのですが、我慢比べのように食べ続けお食べ地獄と笑い飛ばすしかありませんでした。1時半に始まったランチ、4時を回って終了しました。

サボイキャベツフランとアップルオリーブ かぼちゃとズッキーニ入り大麦リゾット 干し鱈とポテトのマッシュと
フェンネル焼き
野菜の自家製バスタ きのことマカロニ ポテト添えラム

オレンジとチョコが出会った時

写真下:イル・フラントイオパンフより

フレッシュフルーツサラダ 女王様のトマト”です。食料庫に半年保存していてもだいじょうぶとのこと
イル・フラントイオ。食事が抜群。トンガリ屋根アルベロッベロという世界遺産にも登録されたトンガリ屋根の住居を見て回りました。おもちゃのような外観です。日本人女性のガイドさんに案内していただく。イタリア人と結婚してこちらに住んでいるとのこと。今年の夏は非常に暑く、ろうそくが溶けるほどだったと言う。アルベロッベロは観光地で日本人も多数見かける。

そしてホテルへ。夕飯が待っていますが、まだまだ満腹。おいしい料理をうらめしく思う。就寝。
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こちらのホテルに日本人も来るそうだが、短い滞在で移っていくとのこと。ゆっくりできたらどれほどよいことか。スパあり。夏はプールも楽しめる。建物の上に上るとアドレア海が見える。

農場民宿なので野菜も育てている。アセロラ、フェンネルなど。ネコもいて、鳥対策?

(下写真)門はそのまま塀、家壁になっている。ホテルのコテージは点在。

 

3日目。朝食前に農園付き民宿内を探索。こちらの朝食、バッフェで、パン、野菜、ハム、チーズ、それからデザート、干果物がすごいのです。食べ終え、モノポリの街の青空市場へ。

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やはり市場っていいものです。野菜、きのこの種類もたくさんあります。並べ方もおしゃれ。

アーティチョーク カリフラワー フェンネル
そして海に面したレストラン、ラ・グロッタ・パラッツェーゼで昼食。この、崖にあるレストランです。
ブルスケッタ
+++++++ 食事前に、店内に入る前、海水で侵食した後隆起した洞穴で軽くシャンパンとおつまみをいただきます。イタリアの食事スタイルなのでしょうか。そして階段を下って入店。

トマト系が多い。このプーリア州は耳たぶの形をしたパスタ、オレキエッテで有名。タコのトマト味オレキエッテ。

洞穴で出されたおつまみ系

鯛はこちらでも人気の食材。きれいに飾りつけして見せてくださり、その後ひとりひとりのお皿にきれいに盛り付けてくださる。ムール貝のリゾット。デザートはフルーツのシロップ漬け。

この後はホテルに帰り、プーリア料理の調理実習。イタリアのマンマ直伝のお料理です。
パンツァロッティはタネ(モッツァレラとトマトソース)を作って、中に餃子のようにしてくるみ包みます。

餃子のようにしたパンツァロッティをオリーブオイルで揚げます。

膨らんでいきます。中のモッツァレラはとろとろに溶けていてオイシイ。マンマの作った料理は信じられないほどのおいしさでした…。

オレキエッテを作ります。セモリナ粉と水をこねて粘土細工をするように細い紐を作り2cmほどに切り、ナイフをへらの如く操り貝殻のような形にします。

茹でます。途中、

ブロッコリーも投入。

横で、プチトマトを崩しながら

トマトソースを作ります。

オレキエッテがアルデンテになったところ横のソースの入ったフライパンに湯切りをしつつ移し、からませます。茄子とパルミジャーノの重ね焼きも作る。

同行のシェフが、市場で買ったアーティチョークの料理も教えてくださる。レモン汁で茹でる。

今回のツアーは美人さんが多い。

4日目。ホテルにて引き続きプーリア料理の調理実習。そして試食です。

ジャガイモ、ズッキーニ、トマト、ムール貝入りリゾット。信じられないほど野菜をたっぷり入れます。白ワインも。シンプルでオーブンで焼くだけ。プーリアはおいしい野菜の産地で、野菜好きの私にはうれしいばかりです。イタリアのマンマの家庭料理ってなんておいしいのでしょう。この民宿の厨房で仕事人のコックが全く同じものを作るとなぜか数段味が落ちているのです。

 

パスタマシン。イタリアでは当たり前。
ギッターラでパスタを作ります。四角い枠に針金が数十本平行に釘打ちされている上にパスタの素を置いてのしてその針金を通ったものがキッターラという麺になります。麺を茹でたら、かなり煮込んだトマトソースで和えます。
ピザの生地で作ったパン、”フォッカッチャ”モッツレラチーズ工場を見学に行った時にもフォッカッチャを作っておりイタリアでは定番中の定番です。もちもちっとしているのはドゥにマッシュポテトを入れているから。
マンマ、料理アシスタント、ドライバーさんも加わり集合写真。

マンマの夫も登場。オープンエアで試食。乾杯。

この後12:45に出発し、ローマに向かいます。

<後半部>ローマへ――観光――
ローマそのものが遺跡です。有名なスペイン広場(『ローマの休日』でオードリー・ヘップバーンがアイスクリームを食べた階段のところ)、トレヴィの泉(後ろ向きにコインを投げると、またローマに戻れる、2度投げると好きな人といっしょになれる、3度投げると離婚できるのだとか。)コロッセオ。町を散策しているといきなり古代の建物が現れてびっくりすることもしばしばでした。パンテオン(大き過ぎてカメラに入りきらないほど)、ファルネーゼ宮(現在フランス大使館に使用されている)
ヴァチカン美術館は雨の中朝8時過ぎに入り口に並び開館をしばし待ちました。システィーナ礼拝堂のミケランジェロ『最後の審判』と天井、壁に繰り広げられるキリストの物語。

天地創造、大洪水。見ごたえありました。美術館の隣にはサンピエトロ寺院が位置します。1019日に故マザー・テレサの列福ミサがあり30万人もの人が集まったとのことで、ローマの人口は一時期膨れ上がっていたようです。この日(22日)もミサが行われているらしく寺院前の大画面には中の様子が映し出されていました。そのため一般観光客は中に入ることは叶いませんでした。イタリアは歴史があって文化があって、成熟しています。だから大人が似合う。そして日本人に優しいのもうれしいところです。誰にでも優しいの?毎日が幸せだったら誰にでも優しくなるのかもしれません。そう、イタリア人って「妬む」という負の感情がもともと持ち合わせてない人々のような気がします。

ヴァチカン美術館中で。 何かの庁舎 ツアーの人たちと夕食。
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