「三春滝桜は福島県田村郡三春町大字滝字桜久保に所在する。三春超を含む旧田村郡一帯は、枝垂れのエドヒガンの植栽が多く見られ、地域の風景の特徴のひとつともなっているが、三春滝桜のように巨大なものはない。三春滝桜はネモトの周囲10.5m、目通り幹周り9.5m、枝の広がり東西約22m、南北約17m、枝垂下して地表近くに及び、その花濃紅艶美であり紅枝垂と呼ばれる。
古来「滝桜」とよばれてきたが、江戸時代後期の天保年間、三春藩士草川次栄上京して公卿等との会談の折滝桜が話題にのぼり、この時詠んだ桜の賛歌が世に広まった。大正11年10月、わが国の桜を代表する巨樹として天然記念物に指定された。同時に五本の桜が指定されたが、そのうち山梨県の山高神代桜・岐阜県の根尾谷淡墨桜および三春滝桜は通称「日本三大桜」と呼ばれている。」